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2020.07.27

出会い系のFTM

 巨乳ではなかった。むしろ貧乳だろう。彼女の胸の厚みは乳房によるものではない。胸筋だ。

聞くと、高校時代は弓道をやっていたそうだ。弓を強く引く動作は彼女の胸筋をいたずらに発達させたのだろう。
彼女は出会い系のFTMだった。これまでの恋愛対象はすべて女性だったそうだ。高校大学と続けた弓道で可愛い後輩が入ってくると、ほぼ彼女は「食っていた」らしい。それもわかる気はする。並の男性よりも発達している胸筋と肩幅は頼もしさに溢れている。同性に抵抗のない女性ならば彼女の誘いにほぼなびくはずだ。
彼女も気に入った男性がいなかったわけではない。しかし「異性より同性の方が口説くのは容易い」と、いつしかそんな楽な方向に流されて行き、気づけば自分は同性しか愛せないFTMであることを自覚したそうである。
そんな彼女が出会い系において「FTMです。こんな私を異性に目覚めさせてくれるような出会いに期待しています」と出会い系のFTMとして男性を募集していたのだ。
このままではいけない、と思ったらしい。彼女の中に残っていた女性の本能が無意識に男性を求めたのだと思う。
僕の前には、分厚い胸板とキュッと引き締まった男性のようなお尻があった。鍛えこまれているのは明らかだった。
軟弱な男性ならば、自意識が高そうな彼女のボディを前にすると、自分の突き出た腹回りと比較してひるむようなところがあるかもしれない。だが、もともとマッチョ好きの僕にはたまらないボディである。
僕だってそう経験がある方ではないので、彼女を満足させることができるかはわからない。しかも男性経験がほとんどないFTMだ。だが、乗り越える壁は高い方が登りがいがある。彼女の生い茂ったマン毛をかき分けて発見したクリトリスを刺激すると、彼女は初めて女性らしい悩まし気な声を上げた。
しかし、2回目はなかった。僕としては、初回で彼女の女性らしさを発見したのでまだまだ開発の余地があると踏んでいた。だが、2回目のデートは彼女の方から断ってきた。
「んー、なんだかー、思ってたより良くなかったんですよねー。そんなタイプでもないしー。ご縁がなかったと言うことでー」
・・・単なるメンクイじゃねーか!!

2018.10.10

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2018.09.12

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